秋風の中に未だ蒸し暑さが残る10月8日、本学六甲アイランド体育館剣道場において第60回学習院大学・甲南大学定期戦を開催しました。学習院大学対甲南大学運動競技総合定期戦は「本学と学習院大学のスクールカラーや学生気質が大変よく似ていることから、両大学の学生の間から多種目にわたる総合的な定期戦を設立しようという気運が高まり、昭和31年に第1回運動競技総合定期戦が学習院大学において開催され、半世紀以上継続」(「甲南大学 体育会指導者ハンドブック」より)しており、今年で60回を数える剣道競技も、毎年、全日本学生剣道優勝大会(団体戦)の開催時期・開催地(関東または関西)に合わせ、両大学交互開催のもと、歴史を重ねて来ました。また、本学は特に、この定期戦を4年生の引退試合として位置づけていることからも、毎年、両大学のプライドを賭けた熱戦が繰り広げられ、剣と杯を交わして築いた関係は、互いにOBOGとなった後も一生続き、その絆は各人の財産となります。
60回目の記念すべき定期戦当日は、9時30分の開会より安倍 尚志 本学名誉師範・伊藤 明裕 本学師範ならびに髙寺 恒穗 学習院大学師範のご臨席を賜り、続いて試合時間5分3本勝負の男子20人戦・女子7人戦の火蓋が切られました。男子は本学が学習院大学から優勝杯を奪還すべく、女子は本学が学習院大学から優勝杯を死守すべく、試合内容は本年も序盤から熱戦が続き、終盤に近づくにつれ両大学、現役・OBOGの応援も熱を帯びました。約2時間30分に及ぶ60度目の決戦は、次の結果に終わりました。
男子 甲南大学 4( 9)-9(16)学習院大学
→優勝 学習院大学
女子 甲南大学 5( 9)-1( 2)学習院大学
→優勝 甲南大学
これを以て、男子は昭和32年開催の第1回剣道定期戦以来、本学は29勝29敗2引き分け、女子は昭和53年からの助走期間を経て平成8年開始以来、本学は21勝1敗の戦績を記録しました。
なお、本定期戦を運営するにあたり、以下の審判団を構成し、内外のOBに審判の労を取っていただきました。厳正な審判により、本年も伝統ある定期戦を円滑に進行することができ、縦之会会員一同、厚く御礼申し上げます。
審判長 田頭 啓史 先輩(S52年卒)
審判員 山本 記生 様(鳥取大学OB)
上田 良介 様(近畿大学OB)
米山 清彦 様(京都産業大学OB)
岡本 忠彦 様(同志社大学OB)
小西 康雄 様(大阪大学OB)
大森 政城 様(中央大学OB)
以上の先生・先輩方を始め、定期戦当日、両大学を応援すべく、ご来場賜りました全ての方々に、厚く御礼申し上げます。
ご来場の方々 【学習院大学】
髙寺 恒穗 先生 (学習院大学師範)
服部 艶子 先輩 (旧制S22年卒)
廣永 茂樹 先輩 (S41年卒)
吉田 臣吾 監督 (S57年卒)
笹尾 剛人 コーチ(S60年卒)
竹内 克行 先輩 (H 3年卒)
伊藤 浩 先輩 (H13年卒)
知久 千晶 コーチ(H24年卒)
【甲南大学】(男女監督は除く)
安倍 尚志 先生 (甲南大学名誉師範)
伊藤 明裕 先生 (甲南大学師範)
前田 忠弘 部長
西村 元信 会長 (S42年卒)
村上 克己 先輩 (S52年卒)
森本 俊也 助監督(S60年卒)
入江 尚吾 助監督(H11年卒)
友澤 剛 先輩 (H14年卒)
試合終了後、閉会式に続き、合同稽古を実施し、現役学生・OBOGとも、年に一度となる剣友との稽古で、お互いの絆を深めました。稽古を終え、翌日に大会を控えた学習院大学に配慮し、道場にて細やかなレセプションを実施しました。その後、女子は道場に残り、勝ち抜き方式の練習試合と合同稽古を実施し、更に絆を深めました。また、OBOGは、夕方より、安福 幸雄 縦之会前会長(S39年卒)が会長を務められる、㈱神戸酒心館「さかばやし」に場所を移し、懇親会を実施しました。ここでは、清酒「福寿」と絶品料理に舌鼓を打ちつつ、剣道談議に花が咲き、お互いに来年の再会を約して、OBOGたちの定期戦は盛会のうちに幕を閉じました。この日初めて顔を合わせた両大学の1年生も、4年間の定期戦を通して、OBOG同様に、一生の絆を築いてくれることを願います。
翌10月9日は、学習院大学を応援すべく、指導陣と現役学生全員で第64回全日本学生剣道優勝大会が開催されるエディオンアリーナ(大阪府立体育会館)に向かいました。予選である関東学生剣道優勝大会をベスト16進出で通過した学習院大学は、香川大学との初戦、先鋒から三将まで引き分けが続き、副将戦で許した一本を追う展開となりましたが、奮戦空しく0(0)-1(1)の僅差で涙を飲む結果となりました。現役学生男子諸君においては、この日、観覧席から眺めるに留まった剣友たちの立つ大舞台に来年こそ共に立つべく明日からの稽古に精進されんことを切に願います。なお、本大会の結果は次の通りです。
優勝 大阪体育大学
準優勝 中央大学
第三位 国際武道大学
第三位 筑波大学