第59回学習院大学・甲南大学定期戦

 絶好の行楽日和に恵まれた10月24日、学習院大学剣道場において第59回学習院大学・甲南大学定期戦を開催しました。学習院大学対甲南大学運動競技総合定期戦は「本学と学習院大学のスクールカラーや学生気質が大変よく似ていることから、両大学の学生の間から多種目にわたる総合的な定期戦を設立しようという気運が高まり、昭和31年に第1回運動競技総合定期戦が学習院大学において開催され、半世紀以上継続」(「甲南大学 体育会指導者ハンドブック」より)しており、今年で59回を数える剣道競技も、毎年、全日本学生剣道優勝大会(団体戦)の開催時期・開催地(関東または関西)に合わせ、両大学交互開催のもと、歴史を重ねて来ました。また、本学は特に、この定期戦を4年生の引退試合として位置づけていることからも、毎年、両大学のプライドを賭けた熱戦が繰り広げられ、剣と杯を交わして築いた関係は、互いにOBOGとなった後も一生続き、その絆は各人の財産となります。

 定期戦当日は、9時15分の開会より審判員を除き20名近い学習院大学OBOG・父兄が応援に駆けつけ、男子20人戦・女子6人戦の火蓋が切られました。例年は男女とも4分3本勝負の試合形式ですが、8年ぶりに全日本学生剣道優勝大会(男子団体戦)への出場を翌日に控えた学習院大学からの要望により本年は男子のみ試合時間を大会同様5分としました。昨年は男女とも本学が獲得した優勝杯を学習院大学も奪取すべく、試合内容は本年も序盤から熱戦が続き、終盤に近づくにつれ両大学、現役・OBOGの応援も熱を帯びました。女子6人戦こそ本学は学習院大学に1本も許さず優勝杯を堅守しましたが、男子20人戦は先鋒から立て続けに3勝のリードを許した本学が中堅戦まで学習院大学を勝者数4ー5と、追う展開となり、双方レギュラー選手を配した終盤戦で学習院大学に引き離され、遂に優勝杯が学習院大学の手に渡り、約2時間に及ぶ59度目の決戦は次の結果に終わりました。

 

   男子 甲南大学 5(10)-10(16)学習院大学

    →優勝 学習院大学

   女子 甲南大学 3( 5)- 0( 0)学習院大学

    →優勝 甲南大学

 

なお、定期戦当日、ご出席・ご来場賜りました多くの先輩方に、厚く御礼申し上げます。

 

  ご出席・ご来場の方々  松原 俊允 先輩 (S39年卒)

              西村 元信 会長 (S42年卒)

              衣川 隆三 先輩 (S45年卒)

              田頭 啓史 先輩 (S52年卒)

              菅沼 満寛 監督 (S53年卒)

              石田 明久 先輩 (S57年卒)

              堂内 昌孝 監督 (S57年卒)

              森本 俊也 助監督(S60年卒)

              奥田 文人 先輩 (H 7年卒)

              友澤 剛  先輩 (H14年卒)

            

 試合終了後、閉会式に続き、合同稽古を実施し、現役学生・OBOGとも、年に一度となる剣友との稽古で、お互いの絆を深めました。稽古を終え、現役学生は翌日に大会を控えた学習院大学に配慮し、道場にて細やかなレセプションを、OBOGは目白界隈の天ぷら専門店「天作」に場所を移し、両大学役職者の懇親会を実施しました。ここでは、揚げたての天ぷらに舌鼓を打ちつつ、剣道談議に花が咲き、お互いに来年の再会を約して、OBOGたちの定期戦は盛会のうちに幕を閉じました。幹事校として本学を迎えるにあたり、定期戦の運営、懇親会の開催に至るまでお世話になりました学習院大学OBOG・現役学生の皆様に縦之会会員一同より厚く御礼申し上げます。そして、この日初めて顔を合わせた両大学の1年生も、4年間の定期戦を通して、OBOG同様に、一生の絆を築いてくれることを願います。

 男子は昭和32年開催の第1回剣道定期戦以来、本学は29勝28敗2引き分け、女子は昭和53年からの助走期間を経て平成8年開始以来、本学は20勝1敗の、歴史ある学習院大学との定期戦も来年は60回の節目を神戸で迎えます。例年にも増して盛大に開催したく目下構想中ですので、OBOGの皆様方におかれましては是非、周辺世代の先輩方とお誘い合わせの上、両大学の応援にご来場いただきますようお願い申し上げます。

 秋晴れが東京の空を包んだ翌10月25日は、学習院大学を応援すべく、指導陣と現役学生全員で第63回全日本学生剣道優勝大会が開催される日本武道館に向かいました。予選である関東学生剣道優勝大会をベスト16進出で通過した学習院大学は、初戦で東海の雄 中京大学を勝者数3(4)ー1(2)で撃破しました。その後、2回戦で優勝候補の一角である法政大学に5(9)ー0(0)で屈するも、剣友たちの快挙に本学現役部員たちは大いに刺激を受け、この大舞台への思いを新たにしたことと思います。また、関西大会において本学を退けた関西大学は初戦で北海道大学に代表者戦の末、1(2)-1(2)で敗退し、関西大会を征した近畿大学も日本大学の前に初戦で散りました。なお、本大会の結果は次の通りです。

 

  優勝  筑波大学

  準優勝 鹿屋体育大学

  第三位 中央大学

  第三位 日本体育大学

目白駅徒歩1分。2年ぶりにくぐる学習院大学西門。
目白駅徒歩1分。2年ぶりにくぐる学習院大学西門。
会場となった学習院大学武道場
会場となった学習院大学武道場

歴史ある桜材の床でウォーミングアップに励む本学部員たち
歴史ある桜材の床でウォーミングアップに励む本学部員たち
当日は関西から縦之会 西村会長にもご臨席いただいた
当日は関西から縦之会 西村会長にもご臨席いただいた

昭和32年開始の剣道定期戦も今年で59回を数える
昭和32年開始の剣道定期戦も今年で59回を数える
9時15分 伝統の一戦が幕を開けた
9時15分 伝統の一戦が幕を開けた

学習院剣桜会 羽田野会長による大会会長挨拶
学習院剣桜会 羽田野会長による大会会長挨拶
甲南縦之会 西村会長による大会副会長挨拶
甲南縦之会 西村会長による大会副会長挨拶

学習院大学 高寺師範による審判長注意
学習院大学 高寺師範による審判長注意
翌日の全日本大会を前にチームを仕上げてきた学習院陣営
翌日の全日本大会を前にチームを仕上げてきた学習院陣営

決戦を前に意思統一を図る甲南陣営
決戦を前に意思統一を図る甲南陣営
伝統の一戦を見守る役員・来賓
伝統の一戦を見守る役員・来賓

両大学の他、明治大学・中央大学など外部のOBも含め構成される審判団が今定期戦を裁く。
両大学の他、明治大学・中央大学など外部のOBも含め構成される審判団が今定期戦を裁く。
女子は4分3本勝負の6人戦
女子は4分3本勝負の6人戦

大将戦で貫録の二本勝ちを見せた坂本 女子主将
大将戦で貫録の二本勝ちを見せた坂本 女子主将
審判の労を取っていただいた田頭先輩
審判の労を取っていただいた田頭先輩

石田先輩による厳正な審判
石田先輩による厳正な審判
世代を問わず20名近くの学習院OBOGが応援に駆けつけた
世代を問わず20名近くの学習院OBOGが応援に駆けつけた

ビデオカメラを手に熱心な学習院父兄の姿も見られた
ビデオカメラを手に熱心な学習院父兄の姿も見られた
男子は5分3本勝負の20人戦
男子は5分3本勝負の20人戦

中盤戦では一進一退の攻防を両大学陣営が固唾をのんで見守る
中盤戦では一進一退の攻防を両大学陣営が固唾をのんで見守る
見事な一本勝ちを収めて試合を繋いだ右田主務
見事な一本勝ちを収めて試合を繋いだ右田主務

序盤に激しい攻防を見せた高瀬副主将
序盤に激しい攻防を見せた高瀬副主将
大将戦で先制されるも値千金のメンで取り返した今井主将に4年生の意地を見た
大将戦で先制されるも値千金のメンで取り返した今井主将に4年生の意地を見た

男子は5-10で学習院大学の勝利
男子は5-10で学習院大学の勝利
女子は3-0で本学の勝利
女子は3-0で本学の勝利

松原先輩に試合講評をいただく
松原先輩に試合講評をいただく
試合後すぐに打ち込み稽古を始める学習院レギュラーメンバーたち
試合後すぐに打ち込み稽古を始める学習院レギュラーメンバーたち

OB・現役学生による合同稽古会で1年に1度の汗を剣を交える
OB・現役学生による合同稽古会で1年に1度の汗を剣を交える
OBOG懇親会は目白駅近くの天ぷら専門店で開催
OBOG懇親会は目白駅近くの天ぷら専門店で開催

学生時代に想いを馳せつつ剣道談義に花が咲く
学生時代に想いを馳せつつ剣道談義に花が咲く
互いに来年の再開を約してOBOGの定期戦は幕を閉じた
互いに来年の再開を約してOBOGの定期戦は幕を閉じた

両大学若手OBの絆は場所を新宿に移して更に深くなった。
両大学若手OBの絆は場所を新宿に移して更に深くなった。
東京勤務の池田浩二 先輩・学習院 山本晶洋 先輩のH26年卒同期コンビと、この日審判を務めた学習院 緑川智也 先輩(H21年卒)。
東京勤務の池田浩二 先輩・学習院 山本晶洋 先輩のH26年卒同期コンビと、この日審判を務めた学習院 緑川智也 先輩(H21年卒)。

翌25日は学習院の応援に日本武道館へ
翌25日は学習院の応援に日本武道館へ
8年ぶりに帰ってきた大舞台の初戦は東海の雄 中京大学と対戦
8年ぶりに帰ってきた大舞台の初戦は東海の雄 中京大学と対戦

先鋒から3人引き分けの沈黙を破ったのは学習院中堅の藤井選手の一本勝ちだった
先鋒から3人引き分けの沈黙を破ったのは学習院中堅の藤井選手の一本勝ちだった
続く三将戦では北選手がコテとメンを連取し勝負に王手をかける
続く三将戦では北選手がコテとメンを連取し勝負に王手をかける

副将高橋選手の一本勝ちが学習院の勝利を決定的なものに
副将高橋選手の一本勝ちが学習院の勝利を決定的なものに
電光掲示板に「学習院3×1中京大」の吉報が映し出される
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学習院と本学が揃ってこの大舞台に立つ日が来るのを切に願う
学習院と本学が揃ってこの大舞台に立つ日が来るのを切に願う
準々決勝戦で主審を務める石田先輩
準々決勝戦で主審を務める石田先輩

昨年の全日本選手権者と今年の学生選手権者を擁する筑波大学が順当に勝ち進む
昨年の全日本選手権者と今年の学生選手権者を擁する筑波大学が順当に勝ち進む
決勝は筑波大学と鹿屋体育大学の対戦となった
決勝は筑波大学と鹿屋体育大学の対戦となった

定期戦優勝を果たした本学女子チーム
定期戦優勝を果たした本学女子チーム